『峠会(とうげかい)』
今回(こんかい)は 花見(はなみ)

開催(かいさい)することに なりました。
天気予報(てんきよほう)でも
『絶好(ぜっこう)の 行楽日和(こうらくびより)です』

と、言(い)っていたので
よしえ虫(むし)は ワクワクしながら 準備(じゅんび)を しました。

9時(くじ)少(すこ)し前(まえ)
首脳陣(しゅのうじん)が 集合(しゅうごう)しました。
HAちゃんは 新車(しんしゃ)



明日(あした)から これで 幼稚園(ようちえん)へ 通(かよ)います。
9時15分(くじ じゅうごふん)
叡山電鉄(えいざんでんてつ) 出町柳駅(でまちやなぎえき)
無事(ぶじ)に 集合(しゅうごう)して、
9時30分(くじ さんじゅっぷん)
鞍馬(くらま)行(い)き に 乗(の)りました。


電車(でんしゃ)の 中(なか)で
1889年(ねん)に 作(つく)られた 地図(ちず)を 見(み)ながら
これから 行(い)く 場所(ばしょ)を 予習(よしゅう)します。

今日(きょう)は
岩倉(いわくら)〜静原(しずはら)〜鞍馬(くらま)
を 歩(ある)きます。
古代(こだい)から 官道(かんどう)として 整備(せいび)された
峠道(とうげみち)を 2ケ所(にかしょ) 越(こ)えます。
岩倉駅(いわくらえき)で MKさんが 待(ま)って いました。
MKさんは これから 行(い)く 静原(しずはら)に 住(す)んでいます。
これで、今日(きょう)の メンバーは そろいました

まずは、岩倉(いわくら)を 歩(ある)きます。
みんなが 見(み)ている地図(ちず)には、岩倉(いわくら)に 街(まち)が ほとんど ありません。
大部分(だいぶぶん)が 農地(のうち)でした。
でも、今(いま)は 新(あたら)しい 家(いえ)が 立ち並(たちなら)ぶ 住宅地(じゅうたくち)です。
地図(ちず)に 道(みち)が 少(すく)ないのは
この辺(へん)が 沼地(ぬまち)だった ためです。
古道(こどう)には 道標(どうひょう)が あります。
KS「あぁ〜、この 石(いし)は 標識(ひょうしき)なんだ〜

今(いま)まで 知(し)らなかったそうです。
こうやって 知(し)ると その道(みち)の 歴史(れきし)を 感(かん)じることが できますね

ちょっと 寄り道(よりみち)して
実相院(じっそういん)を 見学(けんがく)します

建築家(けんちくか)の MKさん KAくんは…
実相院(じっそういん)の 設計(せっけい)について 話(はな)しています。
MK「屋根(やね)が 重(おも)すぎるね〜」
KA「この柱(はしら)じゃ むりでしょ〜」
確(たし)かに…
実相院(じっそういん)は 倒壊(とうかい)の 危険(きけん)があります

門(もん)も 雨漏(あまも)り してるし…

実相院(じっそういん)の 今後(こんご)を 案(あん)じながら、
隣(となり)の 石座神社(いわくらじんじゃ)へ 向(む)かいました。
道端(みちばた)の 植物(しょくぶつ)を 見(み)て
KA「これ、毒草(どくそう)だよ

SJ「食(た)べたら 死(し)にますか

植物(しょくぶつ)の 研究(けんきゅう)をしている SJさんが 興味深(きょうみぶか)く 写真(しゃしん)を 撮(と)って います

KA「鹿(しか)が 食(た)べて 死(し)んだりするよ〜」




怖(こわ)いです


すぐに 石座神社(いわくらじんじゃ)に 到着(とうちゃく)です。
Seiran「ここの『岩倉(いわくら)』という 地名(ちめい)の 由来(ゆらい)となった 神社(じんじゃ)。もともとは、大(おお)きな 岩(いわ)が あって、そこに 神社(じんじゃ)が あったんだけど、今(いま)は 神社(じんじゃ)だけ 移転(いてん)したから、岩(いわ)は ないです」







神社(じんじゃ)で ちょっと 休憩(きゅうけい)しましょう〜
SJ「ここは なにを するところですか?」
ここは 神様(かみさま)に 舞(まい)を 見(み)せる 舞台(ぶたい)です。
よしえ虫(むし)も 踊(おど)っちゃお〜っと

さて、峠(とうげ)へ 向(む)かって 出発(しゅっぱつ)です

ところが…
MK「おっ

KA「おつな 京建築(きょうけんちく)ですね〜」







いろんな ところで 寄り道(よりみち) します。
それも、また 楽(たの)しい〜

農地(のうち)の 真ん中(まんなか)を 横切(よこぎ)って
川(かわ)の 護岸(ごがん)の 上(うえ)を 歩(ある)いて
サクラの 並木道(なみきみち)を 歩(ある)いて…
KA「この サクラは もうすぐ枯(か)れるね。寿命(じゅみょう)だ」
KK「




MK「あっ、これ 僕(ぼく)の 設計(せっけい)した家(いえ)








そうこうしているうちに、道(みち)は どんどん 山(やま)に 近(ちか)く なって きました。
道(みち)の 分岐(ぶんき)で ちょと 休憩(きゅうけい)
地図(ちず)にも しっかり 書(か)いてあります。
道幅(みちはば)を 測(はか)って 官道(かんどう)か どうか 確認(かくにん)。
それでは いよいよ 峠(とうげ)へ

舗装道路(ほそうどうろ)ではなくなりました。
少(すこ)しずつ 上り坂(のぼりざか)が キツくなります。
杉林(すぎばやし)の 間(あいだ)に、作付(さくつ)けをやめた棚田(たなだ)が あります。
何年(なんねん)も 経(た)って、田(た)んぼは 埋(う)まり、草(くさ)や 木(き)が
生(は)え始(はじ)めています。
田(た)んぼに 生(は)えた イグサ。畳(たたみ)の 材料(ざいりょう)です。
沢蟹(さわがに)が いたり〜

たくさんの 椿(つばき)が 落(お)ちていたり〜

道脇(みちわき)の 排水溝(はいすいこう)跡(あと)
この道(みち)が 人々(ひとびと)に 大切(たいせつ)に されていたことが わかります。
次々(つぎつぎ)に 現(あらわ)れる 五輪塔(ごりんとう)
室町時代(むろまちじだい)の ものと 考(かんが)えられます。
最後(さいご)の 急登(きゅうとう)を 上(のぼ)りきると…
峠(とうげ)に 到着(とうちゃく)です

京都市街(きょうとしがい)が 一望(いちぼう)できます

この峠(とうげ)には 墓地(ぼち)が あります。
静原(しずはら)の 住民(じゅうみん)の ものです。
これは 鴨川水系(かもがわすいけい)の
清浄(せいじょう)を 守(まも)るため、
江戸時代(えどじだい)に 移転(いてん)されました。
しばらく 休(やす)んで 一気(いっき)に 静原(しずはら)へ


坂(さか)を 下(くだ)りきったところに、
ひっそりと 古(ふる)い 墓地(ぼち)が ありました。
峠(とうげ)の 墓地(ぼち)が 以前(いぜん)あった 場所(ばしょ)です。
そして…
道路(どうろ)をそれて、農業用水(のうぎょうようすい)の 脇(わき)を 歩(ある)きます。
つまり、1889年(ねん)の 地図(ちず)に 沿(そ)って 歩(ある)きます。
すると…
巨大(きょだい)な 岩(いわ)が ありました。
MK「ここに 以前(いぜん) 神社(じんじゃ)が あったらしいんだよ」
Seiran「たしかに、石段(いしだん)が あるなぁ〜」

よしえ虫(むし)は 墓地(ぼち)の 移転(いてん)と 関係(かんけい)があるのではないかと 思(おも)います。
静原川(しずはらがわ)を 渡(わた)って…
車道(しゃどう)を 渡(わた)って 集落(しゅうらく)に 入(はい)ります。
1885年(ねん)の 地図(ちず)と あまりかわっていません。
静原(しずはら)付近(ふきん)に 多(おお)い 蔵(くら)です。
屋根(やね)が すこし 浮(う)かせてあるのが 特徴(とくちょう)です。
KK「



MKさんの 家(いえ)に 到着(とうちゃく)


さて、お昼(ひる)ごはん に しましょう〜

地図(ちず)や 資料(しりょう)を 見(み)ながら、おさらい します

MKさんは 今(いま)静原(しずはら)の ガイドマップを 制作(せいさく)する プロジェクトに 参加(さんか)しています。
静原(しずはら)は たくさんの 領主(りょうしゅ)に よって 分割(ぶんかつ)されていました。
だから、いくつかの 集落(しゅうらく)が 道(みち)で つながって 点在(てんざい)しています。
KS「『い』は なんですか


京都市街(きょうとしがい)からも 見(み)える 静原(しずはら)の 山(やま)ですから、かなり 限定(げんてい)されるでしょう。

MKさんの 家(いえ)を 見学(けんがく)させて いただき、
お茶(ちゃ)や お菓子(かし)や イチゴを ご馳走(ちそう)になって、
鞍馬(くらま)へ 向(む)かって 出発(しゅっぱつ)です

MKさん ありがとうございました〜

静原神社(しずはらじんじゃ)
ここが 静原(しずはら)の 中心地(ちゅうしんち)です。
日本(にほん)には 必(かなら)ず 産土神(うぶずながみ)と 呼(よ)ばれる、地域(ちいき)の 守り神(まもりがみ)の 神社(じんじゃ)が あります。
地域住民(ちいきじゅうみん)は ここに 集(あつ)まって、会議(かいぎ)や 祭(まつ)りなどを します。
屋根(やね)が 折り重(おりかさ)なるように 並(なら)ぶ 静原(しずはら)集落(しゅうらく)
さて、いよいよ 薬王坂(やっこうざか)へ



この 峠(とうげ)は 鞍馬(くらま)と 静原(しずはら)を 結(むす)ぶ 重要(じゅうよう)な 道(みち)です。
山伏(やまぶし)や 僧侶(そうりょ)が 大原(おおはら)や 比叡山(ひえいざん)と 連絡(れんらく)する ために、通(とお)っていました。
峠(とうげ)に 到着(とうちゃく)です。
この 坂(さか)を 下(くだ)ると 鞍馬(くらま)です。
立派(りっぱ)な 石垣(いしがき)が あります。これは 牛車(ぎっしゃ)が 谷(たに)に 滑落(かつらく)しないように 作(つく)られたものです。
KS「えぇ〜


KSさん 慎重(しんちょう)に 下(くだ)っています



そして…
鞍馬(くらま)に 到着(とうちゃく)です。
今日(きょう)は 鞍馬寺(くらまでら)は 参観(さんかん)しません

入り口(いりぐち)だけ〜

叡山電鉄(えいざんでんてつ)に 乗(の)って 帰(かえ)りましょう〜


本日(ほんじつ) 踏破距離(とうはきょり)
直線(ちょくせん) 約(やく)7km
高低差(こうていさ)を 含(ふく)め 約10km
参加(さんか)した 皆(みな)さん お疲れ様(つかれさま)でした
